案件獲得・営業編 06 / 10 実践 約6分

エンド営業|単価は上がるが、求められる範囲も広がる

事業者へ直接提案する営業の進め方を解説します。下請けとの違い、地域密着で戦う考え方、断られ方の受け止め方まで扱います。

この教材で学べること

  • エンド営業で求められることの違い
  • 地域密着で戦うときの考え方
  • 提案の組み立てと、断られたときの扱い

エンド営業とは、制作会社を介さず、サイトを必要としている事業者へ直接提案するやり方です。単価は上がりますが、「作る」以外の仕事がすべて自分に乗ってきます。

求められることの違い

工程下請けエンド営業
課題の発見相手がやる自分がやる
要件の言語化相手がやる自分がやる
原稿・写真の準備支給されることが多い調整・手配が必要
制作自分自分
公開後の説明・教育相手がやる自分がやる
単価中間マージン分下がるそのまま受け取れる

単価が高いのは、その分の仕事が増えているからです。時給換算すると下請けと変わらないこともあります。それでもエンド営業に価値があるのは、継続的な関係と紹介が生まれるからです。

地域密着という戦い方

オンライン競合と地域密着の競合環境の違いを示した図 オンラインでの競合 全国の制作者と横並びで比較される 判断材料は実績と価格が中心 実績が少ないほど不利 価格競争になりやすい 地域密着 競合が少なく、比較されにくい 会って話せることが判断材料になる 紹介が横に広がりやすい 関係で選ばれる
図1:実績が少ない段階ほど、比較されにくい土俵を選ぶ意味がある

提案の組み立て

提案は「作りましょう」ではなく、「いまこうなっていて、こう変えられます」の形にします。相手が気づいていない課題を示せるかどうかが分かれ目です。

要素書くこと
現状いまのサイト・集客の状態(事実として)
課題それによって何が起きているか
提案どう変えるか。構成レベルで具体的に
費用と期間制作費・ランニング・納期の目安
進め方着手から公開までの流れ

断られ方を分類する

断られるのは前提です。大事なのは「なぜ断られたか」を分類することで、そこから次の一手が変わります。

断られ方意味次の一手
今は必要ないタイミングの問題関係を切らず、時期を置いて再接触
予算が合わない金額か、価値の伝え方の問題範囲を絞った案を出す
既に依頼先がある入る余地がない更新・改善など別の切り口を探す
反応がないそもそも届いていない可能性接触の手段を変える

「かかりつけ医」になり、チームで回す

エンド営業でいちばん強いのは、お客様にとっての「かかりつけ医」になることです。Webのことは、まずあなたに相談が来る——その位置を取れると、案件を追いかけなくても仕事が入ってきます。運用・定着まで伴走していれば、自然とその関係になります。

ただし、相談の幅が広がるほど「全部を自分でやる」必要はありません。むしろ抱え込むと、専門外の仕事で品質も時間も削られます。窓口は自分、実務は専門家とチームで回す——この形が、結果的に単価も専門性も上げます。

窓口となりチームで案件を回すモデルの図 お客様 相談はまず自分に来る 自分(窓口・ディレクション) かかりつけ医の役 デザインの専門家 ライティング・撮影 AI実装・広告運用
図2:自分は窓口。実務は専門家と分担し、専門性を掛け合わせる

専門家同士で組む利点は、分担だけではありません。お互いに仕事を紹介し合える——相手の得意分野の相談が来たら回し、逆も返ってくる。この関係が増えるほど、営業しなくても案件が循環します。

抱え込むチームで回す
専門外の作業で時間と品質を削る各領域を専門家に任せ、品質が上がる
受けられる案件の幅が自分の限界までチームの得意を足し合わせた幅で受けられる
紹介が生まれない相互に案件を紹介し合える
体調を崩すと全部止まる分散していて止まりにくい

こうした組む相手は、ひとりで探すのは難しいものです。同じようにStudio制作をしている人が集まる場にいると、自然と見つかり、紹介も回り始めます。

次はクラウドソーシングとスキル販売です。

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